日本ピアノ音楽選 八木良平さんのリサイタル

大阪 ハービスエントで、八木良平さんのピアノを聴く

2009年3月26日(木)午後6時開演 大阪 JEUJIA 梅田ハービスENT
八木良平JEUGIAピアノコンサートシリーズvol.3 「日本ピアノ音楽選」
プログラム:
滝廉太郎メヌエット
平井康三郎:「荒城の月」の主題による変奏曲
武満徹:恋のかくれんぼ 島へ 燃える秋 翼
福島和夫:水煙
近藤浩平:「アトリエの古い画帳」から「教会の尖塔」「シエラネバダの雪」「湖のある風景」
平井康三郎:幻想曲「さくら さくら」
ピアノ:八木良平

1曲ごとに曲について八木良平さんが語る。
単なる曲目解説ではなく、曲について受け止めているところを語る。
武満のうたは、石川セリの歌ったアルバム(コシミハルのアレンジもすばらしい)が八木さんもお気に入りとのこと。
私も、とくに「燃える秋」と「死んだ男の残したものは」が好きである。

こうして並べてみると、平井康三郎のきわめてまっとうな定石で減点のしようのない職人的な変奏技法の「普通さ」と、福島和夫の今となってはあまりに素朴な現代音楽的響き指向と、武満と滝の、作曲者の人として生きていた存在感を感じさせる音楽の切実さの差がはっきりする。
八木さんは「シエラネバダの雪」の少々グラナドス的な旋律を丁寧の歌わせて弾いてくれた。