大阪シンフォニカー アッテルベリ6番

大阪シンフォニカー交響楽団定期演奏会
指揮:児玉宏

エルガー:セレナード ホ短調
リヒャルト・シュトラウス:4つの最後の歌
クルト・アッテルベリ:交響曲第6番

前から2番目の席なので、音のバランスは少々悪いが、エルガーの弦楽の内部がよくきこえる。エルガーという作曲家は、複雑なニュアンスの大人の音楽をつくった人だと思う。
イギリスの作曲家はヴィオラの音色が好きなのではないか。

リヒャルト・シュトラウスの名作。佐々木典子さんのソプラノ


アッテルベリは日本初演とのこと。意外。
アッテルベリは、このドル交響曲・・・内容からすれば、このようなニックネームは不幸だ。
19世紀には逆にありえない明快な音楽。様式を音楽用語で把握すれば、これはロマン派の亜流的なものかもしれない。しかし、よく聴けば、どの箇所もアッテルベリの個性的な和声や音色と、音楽の運び方、19世紀のロマン派ではない個性。19世紀の香りのする後期ロマン派残光的な諸作曲家ののたうつような音楽ではない。
アッテルベリの曲では以前に、CDで交響曲3番、ホルン協奏曲も聴いたことがある。
とくにホルン協奏曲は、非常に美しくて深いハーモニーをもった曲だった。
6番は、今後、アマチュアオーケストラ、とくに一般大学の交響楽団のレパートリーとしてリバイバルしてくるのではないか。
新鮮な20世紀の音楽であって、現代音楽ではないもの。クラシックの演奏者にとって違和感なく入っていける新しいレパートリーとして、アッテルベリは意外に人気を復活するかもしれない。