オーケストラ曲を書いています。

今まで書いたものと、かなり異なった傾向の2管編成のオーケストラ曲を、一昨日、8月15日から書き始め、最後の小節まで、スコアを書いた。
7分弱ほどの作品。
強弱記号やアーティキュレーション、発想記号を書き込み、臨時記号を見やすく整理する。
オーケストレーションも推敲する作業が残っている。


徳山村の為の哀歌〜沈める村』作品101
徳山ダム竣工の為の哀歌)


山村系統の日本民謡の感触のある旋律と、それをあるときは脅かすように、ある時は穏やかに包むように、ある時は痛切な愛惜と怒りと不安を表出するように、あるときは、はるかな時間の不思議さを喚起するように響く音響が交錯する。

徳山村は廃村になり沈む。
沈める寺のような幻想ではなく、人為的な現実である。

私が冠山登山の帰路、訪れた時には、すでに離村が済み、沈む部分の樹木は無惨に伐採され、水をためる前の荒涼とした風景だった。

この村の最後をとらえた素晴らしい写真集がある。
下記参照。
http://wwwsoc.nii.ac.jp/jdf/Dambinran/binran/TPage/TP1130Masuyama.html


オーケストラ曲の初演機会は少ない。
現在、具体的な初演機会は想定されていないので、コンクールに出すか、何らかの手を打たなければ演奏機会は無い。