樫ヶ峰(社家郷山)  ケルタボーン

晴れ。
朝起きて、自宅の炊飯器の内釜を取り外して叩くと良い音がすることを発見。
水を入れて叩くとさらに音の高さに変化がつく。試しに水を入れて揺らして波をつくって叩くと音の高さが揺れて面白い。
これは、「食後の音楽」としよう。


朝は、メールを書いたりピアノの練習などをしてゆっくり過ごしてから昼前に、近所の山へ。
走って千種を抜け逆瀬川の山手の方にある「そば義」で出石蕎麦を10皿食べてから、樫ヶ峰へ登る。
樫ヶ峰の山頂手前は、10年ほど前は、白い砂地が広がり、低い松がぽつぽつ生える広々した場所であったが、だいぶん、雑木が成長してきた。
それでも、南側に露岩と砂地が少し残り、甲山やごろごろ岳を広く見渡せるお気に入りの場所がある。
樹林に囲まれた静かな山頂を通り、馬の背を通るが、ここも以前は、岩尾根と白砂の痩せた日本アルプス的なところだったのが、かなり松が成長して、露岩と砂地が崩れてならされたのか尾根も痩せた感じがなくなった。
いつもの北側のガレ谷へ降りていく岩尾根を下る。
ここは以前のままの岩尾根の道。少し通る人が増えただろうか、踏み跡はしっかりしている。
涸れたガレ谷が左右にあるがこの尾根の末端で合流する。このガレ谷の合流点から上流から見て右側の谷に入るすぐのところに、小さな崩れかけたケルンが4つほどある。
これは、今から、25年前、関学高等部の陸上競技部の練習でここへ来た時に、各人積み上げたものだ。最も形が残っているもが私が積んだもの。小さな石をバランスを取って高く繊細に積み上げたものは崩れてしまい、武骨な積み方のものは残っている。

夕刻は、阪急淡路の近く、トントレフ・ヒコで、
「ケルタボーンと仲間の演奏会」を聴く。
高昌帥氏のピアノ曲2つ[Ode to BUSON][Etude]、永田孝信氏のヴァイオリンとピアノの為の「月下の奇想曲」、ケルタボーンの「ピアノ曲集2001ー2004」から第1曲「トリフォリウム」、第2曲「ブルーレッド」、第3曲「コーダを持つ夜曲」
田中邦彦氏の、ピアノの為の「秋色」
今日の演奏会は作品のクオリティは高かった。
技術や手法を見せびらかすような作品ではなく、表現の格調が高い作品がそろっていた。
高昌帥氏の簡潔に美しい和声進行を進めていく作品と、無駄のない書法の中に、変化の豊かさをみつエチュード
永田孝信氏の作品は、過去に聴いた作品では、禁欲的な抑制された美しさの中の身振りに独特の雅な華があったのだが、今回の作品では、より華やかで饒舌な豊かさ、艶やかさが感じられた、叙情性が色彩感的な豊かさを伴っていて、冬の景色から春か秋へ移ったかのようだ。
ケルタボーンのピアノ曲は、共鳴の多彩な美しさとリズムの多彩さ、自在さと自然さに感銘を受けた。
田中邦彦氏のピアノ曲は、簡潔ななかに、長い経験が示唆され、一つ一つの音が背景をもつような深さのある音楽であった。