関西現代音楽交流協会(KMMA) 第39回現代音楽作品の夕べ

皆様、ご来場ありがとうございました。
とても充実した演奏会でした。

朴守賢さんの曲を弾いた背中に安居楽業と入ったシャツを着た藤村竜也さんのコントラバス演奏、格好良かったなあ。
内藤正彦さんの曲を弾いた吉野正江さんの演奏は、いつものように、琴線に触れる音づかいだ。
鈴木陽子さんの歌を歌った片山賀子さんは、今後、作曲家諸氏を刺激して歌の可能性をいろいろ広げてくれそうで楽しみ。
鈴木陽子さん本人がバルコニーで木魚を叩くのが、単に打楽器奏者が指定された楽器を叩くというのととは違ったリアリティある存在感。
大藪真紀子さんと堀田久美さんの連弾はエネルギッシュでアジア的パワーにたじろく。その前のジョリヴェのリノスの歌が上品な抑制のある曲に感じた。
私の曲を演奏した3人のアンサンブル見事。
宇野文夫さんの曲で中村和枝さんのピアノというコンビは、ピアノ音楽を堪能させるなあ。


関西現代音楽交流協会(KMMA)
第39回現代音楽作品の夕べ
2010年5月22日(土)15:30 開演(15:15開場)トントレフ・ヒコ
主催:関西現代音楽交流協会 後援:大阪音楽大学 大阪音楽大学同窓会≪幸楽会≫(社)日本作曲家協議会 日本現代音楽協会
協力:トントレフ・ヒコ


内藤 正彦 作曲
Amore
  ピアノ:吉野正江
朴 守賢 作曲
 安居楽業(あんきょらくぎょう)
  コントラバス:藤村竜也
アンドレ・ジョリヴェ 作曲
 リノスの歌
  フルート:大升良美(演奏会員) ピアノ:中田百合子(演奏会員)
鈴木 陽子 作曲
 『途中の仕事』『たったひとりになる』(「四つの歌」より)
  ソプラノ:片山賀子 ピアノ:園田文子
大藪 真紀子 作曲
 おったんとっと〈88〉
  ピアノ:堀田久美・大藪真紀子
近藤 浩平 作曲
 フルート、ファゴットとピアノの為の3重奏曲
「海流の巡る所」作品99 
  フルート:大升良美 ファゴット国府利支恵 ピアノ:中田百合子
宇野 文夫 作曲
 ピアノ・ソナタ 第4番「耳と目で」
  ピアノ:中村和枝



作曲:内藤 正彦 NAITO Masahiko

Amore

ピアノ:吉野正江

今でも忘れられない夢、印象に残っている夢、よく見る夢。
密やかに心の奥底に隠され、ときとして頭をもたげては私の心を苛むのか・・・。

幻想的な夢のつくり出す世界には、日常の出来事を忘れさせてくれる不思議な力があります。普段は気がつかないけれど、私たちはいつも何かに包まれている。そんなことを思い出させてくれるかのようです。

この曲は、長2度・長7度・短7度・完全4度・増4度の音程と、それに基づく響きが全曲を支配しています。完全4度を除き、一般には不協和かつ不安定とされる音程ですが、ピアノの高音域で鳴らしてみると、まるで蒸し暑い日に涼しい渓流に足を浸すような、可憐な涼やかさが感じられるように思われます。それは三和音を鳴らした時には感じることのできない澄んだ響きであり、汚れの無い、霊的な音であるようにも思われます。

この曲から、まるで舞い降りてくるかのようにも思われる夜空の星や、
雪や氷の結晶をそっと覗き込む時に感じられる密やかさを感じて頂ければ幸いです。
<作曲者プロフィール>
大阪音楽大学短期大学部専攻科作曲専攻卒業。 作曲を田中邦彦、景山伸夫、藤島昌壽氏に師事。 関西現代音楽交流協会会員


作曲:朴 守賢 PARK , Soo-Hyun

安居楽業(あんきょらくぎょう)
  
コントラバス:藤村竜也

【安居楽業】今いる環境や状況に心安らかに満足し、自分の仕事を楽しんですること。自分の分をわきまえて不満をもたず、心安らかに自分のなすべき仕事をすること。(goo辞書)

今回は二つの点から構想しました。一つは、ベーシスト・藤村竜也氏の為のソロ作品を書いてみたいという欲求。もう一つは、ピースフルでごきげんさんな、雰囲気として開かれている現代音楽を書いてみたいという欲求。もっとも、二つ目は一つ目の欲求から自然発生したようなもので、つまり、氏のキャラクターと、クラシックのみならず氏が精通している(というか、こちらがメインだと思いますが、)ジャズやファンクのイディオムを生かそうと思いました。

空間に一人大きい人が大きい楽器とごきげんさんに戯れているライヴ感覚、それを氏のインプロヴィゼーションには頼らず、"創作"によって演出できれば・・・と思います。それでいて、プレイヤーが心地よく自然に馴染んで奏でられるような音楽、創作であることのぎこちなさが出ないようにも心がけました。
<作曲者プロフィール>
大阪音楽大学作曲専攻にて作曲・指揮・クラリネットを学ぶ。作品は東アジアを中心に幅広く紹介されている一方、関西を中心に映画やドラマ等の付随音楽も製作。また、各楽団での指揮・指導や、音楽ユニット「LOHAS NOTES」としてクラリネット・リコーダー・中国雲南の横笛「巴烏」の演奏活動、世界各地の芸術祭での作曲・演奏・通訳(日韓中英)を通した国際交流等の活動を持つ。
第3回ACL-Korea青年作曲賞優秀賞、第15回大邱国際現代音楽祭最優秀賞を韓国で受賞の他、アジア作曲家連盟主催「アジア音楽祭2003 in 東京」、国際現代音楽協会(ISCM)主催「World New Music Days 2009 in Sweden」、「21世紀の吹奏楽・第10回響宴」等の音楽祭やコンサートで作品が選抜される。2007年台湾国際共同創作プロジェクトに招待作曲家として参加。2008年度公益信託・亀井純子文化基金の助成を受け、「Sarang 朴守賢朗読音楽作品展」を開催、同時にソロアルバム「Sarang」(赤渋楽譜出版)を東アジア全域にてリリース。済州国際管楽祭の委嘱により、2009年度韓国社会人吹奏楽コンクール指定曲「済州島民謡によるラプソディー」(ティーダ出版)を作曲。2010年度は、台湾を代表する民族打楽器集団「Ten Drum Art Percussion」の全国ツアー全曲の作曲・プロデュースと巴烏演奏、立命館アジア太平洋大学開学10周年記念歌の作曲・演出プロデュース等を担当する。
www.parksoohyun.net


作曲:アンドレ・ジョリヴェ Andre Jolivet

リノスの歌
  
フルート:大升良美(演奏会員) 
ピアノ:中田百合子(演奏会員)
アンドレ・ジョリヴェ(1905-1974)はフランスの作曲家、音楽教育家です。本格的な作曲修業を始めて二年後の1930年にヴァレーズらに出会い大きな影響を受けました。画家の父、ピアニストの母との間に生まれた彼は、幼い頃から音楽のみに留まらず絵や文学など芸術的に恵まれた家庭環境で育ちました。作風は、呪術や魔法などを通して人の人間たる精神性、民族性などを音楽に回復させる方向を目指しています。第二次世界大戦で兵役を経験し、それ以降の彼の作風はさらに洗練され、それまで無調的であった音楽も叙情性を増し、よりヒューマニズム的な音楽は一般聴衆にも広く親しまれるようになりました。そして「リノスの歌」は1944年に作曲されました。
〜リノスの歌とは古代ギリシャにおける挽歌、葬送の悲歌、叫びと踊りが交錯する哀しみの歌である〜(A.Jolivet)
と、作曲者ジョリヴェ自身が「リノスの歌」の楽譜の冒頭にこの言葉を書いています。リノスとはギリシャ神話に登場する半神で、リラ(竪琴の一種)の名手として描かれています。 5拍子のゆったりした「哀歌」と7拍子の狂奔な「舞曲」が錯綜し、曲全体を通してギリシャ音階を巧みに使いながら緊迫した雰囲気を描いています。死を悼む人々の慟哭、太古の昔から人間が持っている普遍的な人間性—怒り、哀しみ、希望—が曲に溢れています。


作曲:鈴木 陽子 SUZUKI Yoko

『途中の仕事』『たったひとりになる』(「四つの歌」より)
 
ソプラノ:片山賀子(演奏会員) 
ピアノ:園田文子(演奏会員)


『途中の仕事』と『たったひとりになる』はソプラノ、ピアノとチューバのための「四つの歌」の中の第二と第四番目の曲で、全て藤井貞和の詩による。四つの詩の間の相互関係はない。
 ソプラノのための『途中の仕事』では、その題名から、あらかじめ音列を設定した。詩
全体をまず朗読によって提示し、その後、恣意的に分断した詩を音列を使って吃音のよう
に重ねた。ピアノの音は、音高を取るためというよりは、促しに似たものである。
 ソプラノとピアノのための『たったひとりになる』では、詩を五つのセクションに分け
た。第二、第四のセクションは短い断章的セクションとして残りのセクションをつなぐ役
割を持つ。音符の数はメルセンヌ素数やリュカ数より適宜利用した。
 なお、「四つの歌」の第一曲目はソプラノとチューバのための『朝食』、第三曲目はソ
プラノ、ピアノとチューバのための『じゅりあ・くりすてう゛ぁは』である。
<作曲者プロフィール>
広島大学文学部フランス文学専攻科ならびに、京都教育大学教育学部情報音楽科卒業。パリ・エコール・ノルマル音楽院作曲科ならびに、愛知県立芸術大学大学院作曲専攻修了。作曲を、故平義久、トリスタン・ミュラーユ、金田雄志、北爪道夫、久留智之、近藤譲の各氏に師事。関西現代音楽交流協会会員。


作曲:大藪 真紀子 OHYABU Makiko

おったんとっと〈88〉
  
ピアノ:堀田久美(演奏会員)
ピアノ;大藪真紀子

「おったんとっと?何それ?『おっちゃん、ちょっと!』言うてるみたい」。
学生にピアノの鍵盤が88あり、イタリア語でおったんとっとと言います…と説明した時なされた会話である。「そうかぁ、音楽やって行くには口丁手丁、おっちゃん、ちょっと聞いてって、言うくらいフレンドリーに生きていかねば…」そんな事思いながら、今私ピアノの何番地にいるんやろ?(1〜88まで、鍵盤には一つ一つ番号が書いてあるんです)と確かめながら隅々までピアノの鍵盤に話しかけています。少し前、私は作曲をそろそろ止めようかと考えていました。「そんなん、絶対あかん!」そう言って堀田久美さんは五線紙の束をプレゼントしてくれました。残念ながら作曲から足は洗えませんでしたが、そんなホリちゃんと二人三脚で、プランの段階から作り上げて来た曲です。【大藪スケール】【感情をコンバートした音素材】他、多様な素材を用いた新ソナタ形式、突然変異と自然淘汰の産物…遺伝子DNAの進化を意識しました。では今日ご来場頂いたあなたに心を込めてお届けします!
<作曲者プロフィール>
陽気、且つ涙もろい作曲家である。内気で対人が苦手な事を心配して母が日本舞踊とピアノを習わせた事がきっかけとなり音楽の道に進む。大阪とスイスで作曲の修行を積む。関西現代音楽交流協会発足当事からの会員で、文化庁の助成を受けた「21世紀へのアプローチ」に出品、カンマーオーケストラの為の「Stylists of time 」のプロデュースを務める等活発に作曲活動を続け、協会と共に歩んで来た。最近は小さなコンサート(デリバリー)から大ホールまで、小さなお子様からご長寿まで…と、会場も対象も様々に、広く社会に貢献する事をテーマに演奏・作曲・プロデュースに明け暮れている。現代音楽のみならず、クラシックコンサート「おもろい蔵飼育」「音楽でエステ」など音楽の生演奏の普及に力を注ぐ。夢はストリートミュージシャンとして世界各地を旅行すること。
現在奈良佐保短期大学非常勤講師。関西現代音楽交流協会書記長。


作曲:近藤 浩平 KONDO Kohei
 
フルート、ファゴットとピアノの為の3重奏曲「海流の巡る所」作品99 
  
フルート:大升良美(演奏会員)
ファゴット国府利支恵 
ピアノ:中田百合子(演奏会員)

海流が巡るというのは、海流に沿って音楽文化が伝播するイメージです。インドネシアなどアジアの音楽、ガムランから、沖縄の音楽、日本の音楽へと、なにかしらつながりを感じさせるものを共有した現代の音楽を作ってみようとしました。非ヨーロッパ音楽的なエネルギー、南の音楽への志向、呪文のように耳に取りつくような音楽への志向というところは、ジョリヴェの目指した方向とつながるところがあるかと思います。非常に短い5つの楽章からなる作品。
<作曲者プロフィール>
1965年兵庫県宝塚市生まれ。関西学院大学文学部美学科にて畑道也氏に音楽学を学ぶ。
国際ピアノデュオコンクール作曲部門入選。2008年「日本の音楽展・作曲賞」入選。
「日本の作曲家2007」「アジアの伝統・現代」(JFC主催)などでも作品が取り上げられている。2006年にはピアノ協奏曲が福村麻矢氏の独奏、パオロ・フェッラーラ氏指揮の関西
フィルハーモニー管弦楽団によって初演された。江森國友氏、森永かず子氏の詩による歌曲や、野村誠氏の委嘱による鍵盤ハーモニカ3重奏などもある。作品はマザーアース、日本作曲家協議会、リコーダーJPピティナから出版されている。山や自然に関わる作品が多い。(社)日本作曲家協議会会員。日本現代音楽協会会員。
http://kondokohei.hp.infoseek.co.jp


作曲:宇野 文夫 UNO Fumio
 
ピアノ・ソナタ 第4番「耳と目で」
  
演奏:ピアノ:中村和枝

トリル風の細かい反復音形による導入部から、不協和音や、細かい上行音形による混沌とした錯乱部、そして中央に位置する長い同音連打へと続きます。短いフガート(フーガ導入風音楽)を経て、再び錯乱に突入、最後は不協和音連打の変奏により、曲を閉じます。
題名は、耳と目によって、すべてをよく感じることが重要であり、それによって最も重要な問題、切実な問題が、感じられよう、といった意味を込めたものです。
今年の3月から4月に掛けて作曲し、本日から丁度一週間前に、神戸市西区有瀬の神戸学院大学メモリアルホールでの「第295回神戸学院大学グリーンフェスティバル・中村和枝ピアノ・リサイタル」にて初演されました。
<作曲者プロフィール>
昭和34(1959)年、西宮生まれ。神戸にて育つ。昭和60(1985)年、武蔵野音楽大学大学院修了。同年「音楽の可能性コンサート・シリーズNo.1、No.2」企画・開催(東京・練馬)。昭和62(1987)年、個展「宇野文夫の音楽?」開催(東京・新宿)。平成15(2003)年、「六甲現代音楽会第1回」開催。平成10(1998)年より月刊「音楽現代」誌に執筆。神戸音楽家協会、関西現代音楽交流協会、日本現代音楽協会、Vivava Opera Company (VOC)に所属。
神戸学院大学人文学部准教授。武庫川女子大学神戸大学各講師。



演奏者プロフィール

ピアノ:吉野正江
大阪教育大学卒業。同大学院修了。コンセール・ヴィヴァン新人オーディションに合格。第17回京都芸術祭デビューコンサートに出演。デュオリサイタル、はなまるコンサート(シャンソン喫茶ガットネロにて毎月1回)等に出演。合唱伴奏、バレエピアニスト、近年は、絵画や染織作品とのコラボレーション、シャンソンやJ-POPの伴奏、ミュージカルの音楽担当など幅広く活動している。テノールデュオThe Phase(ザ・フェイズ)の専属ピアニスト。ピアノと作曲を大藪真紀子、故・田渕英治、ピアノを樋上由紀、小武内京子、志賀美津夫、田中紘二、武田牧子・ヘルムス、田渕千代子の各氏に師事。


コントラバス:藤村竜也
奈良県出身。11歳でベースギター、15歳でコントラバスを始める。大阪音楽大学に入学し、在学中に学生選抜の演奏会などに多数出演。2007年大阪音楽大学を卒業。これまでコントラバスを林俊武、林武寛の各氏に師事。ベースギターは独学。
 現在、関西を中心にジャズ・クラシックを問わず、幅広く活動中。その一方ベースギターの可能性を広げるために日々研究・実験を続けている。また、奈良天理音楽院でエレキベース科講師、各地の小学校・中学校・高校・大学でコントラバスエレキベース講師およびポップス指導者としても活動中。


フルート:大升 良美
愛知県立芸術大学音楽学部器楽科卒業。名古屋笛の会主催新人演奏会、コン・アニマ主催新人演奏会、定期演奏会等に出演。M.ラリュー、P.アランコ各氏のマスタークラス受講。フルートを保坂真弓、榎田雅祥、長山慶子、寺本義明、伊藤公一の各氏に師事。
06年、07年中部日本吹奏楽コンクール滋賀県大会の審査員を務める。
09年第二回jfosフルートアンサンブルコンクールに於いて優秀賞受賞。
現在クラシックのみならず、女性ボーカリスト"HWASE★ファセ"のバックサポーターを務めるなど、ジャンルを問わず幅広く活動している。また、自身が主催する音楽教室の他に、中学校、高等学校、音楽教室において後進の指導にもあたっている。ランコントルフルートカルテットメンバー。日本フルート協会、関西現代音楽交流協会各会員。


ピアノ:中田百合子
大阪音楽大学音楽学部器楽学科ピアノ専攻卒業。フランス国立モンペリエ音楽院マスターコース修了。パリ・エコールノルマル音楽院にてピアノと室内楽の高等ディプロムを取得。大阪音楽大学卒業演奏会、大学新卒推薦演奏会「フレッシュコンサート」、第7回宝塚ベガ新人演奏会等に出演。第6回Grand prix national jeunes talents(フランス)に於いて、審査員満場一致グランプリ獲得。同年、アマデウス音楽院に招聘され、モンロン・レ・バン市にてリサイタル開催。第10回ロヴェーレ・ドーロ国際コンクール(イタリア)ピアノソリスト部門第4位、ディプロム獲得。第8回フランス音楽コンクール優秀賞受賞。 ‘00年、手塚幸紀指揮オペラハウス管弦楽団、‘06年、金洪才指揮アルカディア室内管弦楽団と共演。これまでに、ピアノを福井達子、中尾園子、永井譲、井澤 利、パトリック・ジグマノフスキー、ベンジャミン・カプランの各氏に、室内楽をマーク・デセニエ、シャンタル・ドビュッシーの各氏に師事。帰国後、関西を中心にソロの他、室内楽、ピアノデュオの分野で活動する。全日本演奏家協会、東京国際芸術協会、関西現代音楽交流協会、各会員。新響楽器ピアノ科講師。


ソプラノ: 片山賀子
大阪教育大学卒業。尚美学園ディプロマコース修了。修了時に特別奨励賞を受賞。日本歌曲からオペラまで幅広いレパートリーで多くのコンサートに出演。また新作歌曲・音楽劇の初演でも活躍。オペラでは「コシ・ファン・トゥッテ」にてデスピーナ役、「メリー・ウイドウ」にてシルビアーヌ役等で出演し好評を得た。
関西現代音楽交流協会、EIの会会員。静岡県焼津市出身。


ピアノ: 園田文子
ドイツ国立フライブルグ音楽大学大学院を最優秀賞受賞をもって修了。国際芸術連盟最優
秀新人賞、ライオンズクラブ高槻基金受賞。Music Center N.Y.国際ピアノコンクールに入
賞。カーネギーホール、国際ダルムシュタット音楽祭セミナー、独・仏大使館後援現代音
楽展等で演奏。管弦楽団内ピアノ・チェレスタやオルガン共演作の日本初演を務める。大
音楽大学研究助成を受け全作品初演リサイタルを行う。
大阪芸術大学伴奏要員、高校音楽科講師を経て学校音楽教育に携わり後進の指導に当たる。
関西現代音楽交流協会演奏家会員。


ピアノ:堀田 久美
大阪音楽大学音楽学部ピアノ専攻卒業。八田 惇氏に師事。守口市少年少女合唱団に伴奏ピアニストとして入団、全国各地での演奏会に多数参加。友好親善使節団としても、これまでにカナダ、アメリカ、オーストラリアといった海外での演奏会に出演している。
2台のピアノアンサンブル、およびピアノ連弾の研鑽も重ね、ジョイントリサイタル開催。モーツアルトシューベルトブラームスといった作曲家の作品をレパートリーとしている。声楽・コーラスなどの伴奏ピアニストとしてコンサート出演のほか、ピアノレスナーとして活動中。全日本ピアノ指導者協会会員、PSTA認定審査官。

ファゴット国府 利支恵
岡山県出身。愛知県立芸術大学卒業、東京音楽大学研究生修了。
ドイツトロッシンゲン音楽大学卒業。山陽学生音楽コンクール入選、2000年岡山県新人演奏会出演。2001年より大阪市音楽団団員、ファゴッティフォーコメンバー。
これまでにファゴットを菅原眸、中川良平、霧生吉秀、小山昭雄の各氏に師事。


ピアノ;中村和枝
三重県伊勢市出身。武蔵野音楽大学卒業。卒業後、JML入野義郎音楽研究所にて研鑽。平尾はるな、クロード・エルフェに師事。平成元(1989)年、第3回日本現代音楽ピアノコンクール優勝。平成5(1993)年、スペイン・シッチェス20世紀音楽コンクール優勝。平成4年、6年、8年に東京にてリサイタルを開催。バルセロナ、サマランカ、ソウルでもリサイタルを行う。平成13(2001)年には、ソロCD「to you from」をリリース。平成9〜13(1997〜2001)年、「アンサンブル・ダーム」メンバー。平成14(2002)年より、作曲家山本裕之との共同演奏会企画「クラヴィアーレア」を発足、活動している。
尚美学園講師。「ピアノのアトリエ」主宰。



演奏会の最後に、内藤正彦さんと私に、関西現代音楽交流協会作曲賞の表彰がありました。
うれしいことです。