ピアノ独奏曲と合唱曲

今年に入ってピアノ小品集を2つ書いた。
「民俗的な旅のバガテル」(全3曲)
「アトリエの古い画帳」(全6曲)

これまでピアノ作品はもっぱらデュオを中心に書いてきたので、ピアノ独奏曲は、かなり以前に書いた小品「海へ向かう風」(ミュッセ刊)だけで、ピアノリサイタルやちょっとしたコンサートの曲目に加えたり、ピアノ発表会の曲目に使ったりしてもらえるようなものがなかった。
今回のピアノ小品集は、子供でも弾けるかなり易しい曲もあり、現代音楽を聞き慣れない人が多い場で取り上げるのにも、あまり違和感のない曲が大部分です。
バガテルは、どちらかというとバルトークの「子供のために」に近いか。
「古い画帳」は私の曲には珍しくロシア風だったりスペイン風だったりで、ムゾルグスキーやグラナドスショスタコーヴィチピアノ曲を連想させるところがある。
小品集の中の1曲だけ選んでアンコールピースなどに使うことも可能。
家で弾いて楽しむにも好適。

弾いてみようという方、初演は早い者勝ちです。
楽譜ご希望の方は連絡ください、

以前の作品、既刊の「海へ向かう風」も良い曲ですから、ひきつづきよろしくです。PTNAのサイトから「ミュッセ」に入れば楽譜が購入可能です。
こちらは、どこか南仏っぽいと勝手に作曲者は思っています。
書いていた時期、シャブリエピアノ曲を時々聴いていたせいかもしれない。


さて、只今、合唱曲を書いてみているところ。
初の合唱曲なので出来るだけシンプルでわかりやすい曲にしようとはしているが、
日本の合唱曲らしい叙情性にはならない。
書いているうちにハーモニーがホルストかラッブラの合唱曲に時々近づいてしまう。
合唱曲といえば、イギリスの合唱音楽はよく聴くのだが、日本の合唱曲の、例えば高田三郎とか多田武彦、磯部俶、佐藤真、大中恩といったような人達の人気曲は普段、私自身はあまり聴いてこなかった。
私が書くような曲は、合唱団の人気曲にはならないだろうし、合唱コンクールなどで重宝されるような曲にもならないとは思うが、
私自身は、学生の頃からイギリス音楽に関心が強かったので、合唱音楽への憧れは強いのだ。
ホルストの「7パートソングス」みたい簡潔で深い合唱音楽を目標にしてみよう。