正月は北八ヶ岳

正月は、雪の北八ヶ岳でゆったり過ごしました。

12月31日 青春18切符で大阪から名古屋、塩尻上諏訪へ。
岡谷の手前から蓼科、八ヶ岳の白い連峰が見えてくる。
上諏訪からダイヤの関係で小淵沢まで特急に乗り、小淵沢からは小梅線の松原湖まで行く。
夕方、富士山や南アルプスも見える。
この辺りの、落葉松の乾いた冬の風景は独特だ。
山中の一軒宿、稲子湯で年を越す。 食事も酒も美味い。良い宿だ。

1月1日
晴れ 
稲子湯から、しらびそ小屋へ、みどり池は、雪の広場となっている。この小さな小屋もいつか泊まってみたいと思いつつ、位置的に泊まる機会がまだない。
小屋で、ぜんざいを食べる。これも美味い。
稲子岳の崖を眺めながら、中山峠へ。
ここから天狗岳へ。
今日は、風も平年に比べれば穏やか。
東天狗に登る。
天気良く、白く大きな浅間山も、妙高から火打、焼山、金山、雨飾山北アルプス、乗鞍、御岳、中央アルプス、手前には美ヶ原、高ボッチ、霧ヶ峰蓼科山、東には金峰山が白く、荒船山両神山や御座山などが茶色い枯れた色、南には南八ヶ岳が冬山らしい貫禄でそびえる。
赤岳や阿弥陀岳が険しい。以前、硫黄岳に行った時は、頂上がおそろしく寒かったなあ。
今日はおだやかだ。
西天狗は、ちょっとのんびりしすぎたので今日は往復見送る。
黒百合へ、中山峠経由ではなく、小尾根を下りる夏道たどるが、これが雪が意外と深く沈み、手間取った。とはいえ、距離は大したことはない。

元旦の夜は、黒百合ヒュッテに泊まる。
ちょっと団体も入っていたので賑やかだが、混雑で困るというほどではなく、正月らしい賑やかさの範囲。
雪山とはいえ、標高2300mの山小屋は暖かく、なんと、ピアノまであって音楽会やってました。いささか調律は悪いが、味のある音のするアップライトピアノに、近くにいた、おじいさんが突然向かい、指が凄く回るとかいうのではないのだが、なんとも味わいと表現力の多彩な情感のあるジャズっぽいアレンジで延々とシャンソンなどのスタンダードな名曲を弾く。
弾き終わってから、山小屋の人が、今のは、実は、作曲家の林梓氏といって、ミュージカルなどの仕事もしている著名な人と紹介する。
帰宅して日本作曲家協議会の名簿見たら載っていた。
山小屋で、こうした音楽を聴けるとは嬉しいことだ。
さらに、フォルクローレのグループ、エルコンドルが登場、ケーナチャランゴやギターで、ペルー、アルゼンチン、ベネズエラなどの音楽。
南米のフォルクローレは私は大好きなので、山で音楽も楽しめるという楽しい正月でした。

南米のフォルクローレのような自然に歌い継がれるメロディが書けたら良いのにというのは、私の夢なのですよ。

1月2日は、高見石を経て、渋ノ湯へ下山。高見石も好きな小屋だが、今回は行程上、大休止。
天窓があるので明るく、食事も美味しい、洗練された小屋。裏手の高見石からは白駒池が見下ろせる。昨年は、白駒池で弦楽四重奏も聴いたなあ。